令和4年度 稚内地方柔道連盟 行事報告
稚内の柔道団体として、嘉納治五郎師範によって創設された柔道の普及および振興を図り、もって柔道を通して関わる方々の心身の健全な発達と親睦融和に寄与することを目的とし、その目的を達成するための行事等を実施した。
令和4年度の全国的な状況としては、コロナ禍になって3年目で、引き続き行動制限がありながらも、少しずつ回復の兆しが見えてきている一方、少子高齢化、またコロナ禍の影響により、各地の柔道人口、特に子供たちが減少傾向で、解散していく状況も見受けられた。
また、各地区で開催されている大会等も各連盟の会員や協力する方達が減少していることにより、大会の開催が難しくなっていたり、廃止になっている状況であった。
本連盟の状況としては、普及振興のメイン行事である北部北海道柔道大会は、感染拡大の影響で、令和2年から4年まで3年連続で中止。
柔道人口、特に子供たちが減少傾向のなか、本連盟については少年団の地道な取り組みの成果もあり、柔道人口の減少を何とか食い止めている状況。
【現状を踏まえた行事の実施】
・北海道中学校柔道大会開催に伴う行事の実施。
令和4年度は北海道中学校柔道大会が12年振りに稚内市で開催。
本連盟は主管団体として、平日の開催だが連盟挙げて大会運営に携わった。
また、地元開催ということで、出場する選手の底上げが急務であったことから、柔道講習会の開催など必要となる行事を実施した。
・コロナ禍での単年行事の実施。
コロナ禍ではあるが、本連盟所属少年団の取り組みが全日本柔道連盟に評価され、全日本柔道連盟から本連盟に直々に協力等諸々の依頼があり対応した。
・(公財)全柔連中学校部活動地域化対策シンポジウム(事例発表)
・(公財)全柔連ACP研修会(事例発表)
関連して、稚内市スポーツ協会の事業実施が採択され、感染対策等を行いながら、普及事業、競技力向上事業等の各種行事を実施した。
・ウィズコロナに向けた単年大会の実施。
令和5年度に開催となるであろう、北部北海道大会の成功に繋げるためには、競技役員となる方々の協力が必要不可欠。
4年振りにいきなり大会を開催しても、大会運営がうまく回らないのではないかと危惧する声も出ていた。
各地の柔道大会が少しずつ廃止になっている理由の一つとして、運営する側の人手不足が挙げられている。本連盟主催の北部北海道柔道大会についても、もともと少年団の親御さんを中心に大会運営のお願いをしているが、この3年間で親も入れ替わり、大会運営未経験の親が多くいることから、早急に大会を開催して、その流れを経験してもらう必要があった。
そのためには、本連盟だけを対象にする小さい規模ではなく、それなりに規模の大きい大会を地元で開催する必要があると判断。当初実施予定であった市民大会を変更して、令和4年度に限った形での大会を開催した。
【行事の実施による成果】
・競技人口の維持と拡大
少子高齢化や感染拡大の影響により、柔道少年団等の子供が減少傾向で、団体が成立できなくなったところも少しずつ出てきている一方、本連盟においては、数々の事業の実施により、子どもたちのやる気を下げずに継続させることが出来た。
その結果、柔道人口の減少を食い止めていることは勿論、新たな入団者が増えており、また、中学卒業後も皆柔道を継続している状況にある。
一般愛好者については、連盟未加入の方が練習に参加するようになってきたり、黒帯を目指して練習に参加しようとしている初心者もちらほら出てきている。
・稚内地方柔道連盟の知名度向上と地域貢献
令和4年度は、コロナ禍のなか、魅力ある色々な事業を積極的に実施することができ、なおかつ情報の発信を精力的に行ってきていることにより、本連盟の知名度は高くなっているものと思われる。
特に、稚内市スポーツ協会普及事業「柔道講習会」では、招聘講師3名それぞれの情報発信を契機として情報が拡散し、稚内の観光PRなどの地域貢献にもつながっている。
・北部北海道柔道大会開催に向けた事前準備
本連盟主催で他団体を招いての大会を3年間開催できていなかったため、大会の運営方法を忘れていたり、そもそも知らない関係者が多く、このまま5月に大会を開催しても運営に支障が出ることが懸念されていたが、3月に他団体を招いて大会を開催できたことにより、大会の流れや競技の運営方法を理解することが出来たため、5月開催の北部北海道柔道大会の運営に良い方向で繋がるものと思われる。
また、過去3年の間に柔道を始めた子供たちも複数いるなかで、大会を通した他団体との交流等の貴重な経験を地元開催の大会で積ませることが出来たことは非常に意義のあるものと考えている。
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